意識の分散
左右同時に力発揮をした際の最大筋力の合計値よりも左右一側ずつ最大筋力を発揮した際の合計値の方が、発揮される筋力は大きくなります
これは、片側性筋力発揮の場合は片方の腕に注意を集中させることができるのに対し、両側性筋力発揮では両腕に注意が分散されることにより発揮できる筋力が低下する現象です
ジャンケンをする際に右手は勝つものを出し、左手は負けるものを出すというルールの課題に対して、瞬時に間違えずに対応することは難しい
縄跳びをしながら暗算をする、一輪車に乗りながらお手玉をするといったように、複数の課題を同時に行うとパフォーマンスは低下します
バドミントンの場合、自身が意図する軌道でシャトルが打てるようにラケット操作に注意を集中させ、正確性の高いショットを打つ必要がある一方、自身が打ち放ったシャトルを相手がどのように返球するのかについても注意を向ける必要があります
例えば下級者はヘアピンを打つラケット操作に90 %、相手からの返球に10%注意を向けるのに対し、上級者はラケット操作に60%、相手からの返球に40%注意を向けます
この場合、上級者の方が相手の動きをより観察することが可能となり、相手が何を打つのか予測しやすいです
技術を高めることにより、注意の分散が可能となり、相手の動きを予測できるようになります
シングルスでは自身と相手の二人の動きに注意を向けてラリーを行い、ダブルスになれば自身とパートナー、相手の計四人の動きに注意を向けてラリーを行うことが求められます
注意を分散することができるようになれば、パートナーの動きに応じた返球が可能となり、コンビネーションを向上させことができます
ラリー中に会話や計算をしたり、右手、左手の交互でシャトルを打ったり、打った後にジャンプしたりといったように、ただラリーをするのではなく、ラリーの継続にもう一つ課題を加えることにより注意を分散させる能力を高める練習が行えます
練習例) ラリーのシャトルとノックのシャトルに注意を分散し返球する
1:リフティング・プッシュ
2:ドライブ・レシーブ
3:クリア・ヘアピン
創意工夫を凝らす!!
練習メニューを考えるのは楽しいです(*^-^*)